鼻の後遺障害と症状
鼻の後遺障害には鼻の欠損障害と鼻の欠損を伴わない機能障害(嗅覚脱失、嗅覚減退)があります。
鼻の欠損障害
鼻の欠損とは鼻が欠けてしまったことをいいます。鼻の欠損は、耳と同じく、外貌の醜状として捉えることができます。女性の場合は、鼻の欠損は、外貌の醜状と捉えれば7級12号に該当します。
鼻の欠損を伴わない機能障害(嗅覚脱失、嗅覚減退)
嗅覚の脱失・減退については、T&Tオルファクトメーターにより検査が行われ、結果はオルファクトグラムで表示がされます。嗅覚の脱失についてはアリナミン静脈注射による静脈性嗅覚検査でも判定が可能とされています。
後遺障害の等級と認定基準及び慰謝料の目安
鼻の欠損障害
等級 | 認定基準 | 慰謝料の目安 |
---|---|---|
9級5号 | 耳を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの 例
| 690万円 |
等級認定のためのポイント
鼻の欠損障害の後遺障害の等級認定にあたっては、症状固定時に作成される後遺障害診断書により判断がなされます。
残存する症状について、専門医に詳しく記載してもらうことがポイントとなります。
鼻の欠損を伴わない機能障害(嗅覚脱失、嗅覚減退)
等級 | 認定基準 | 慰謝料の目安 |
---|---|---|
12級相当 | 嗅覚脱失 例
| 290万円 |
12級相当 | 鼻呼吸困難 例
| 290万円 |
14級相当 | 嗅覚減退 例
| 110万円 |
等級認定のためのポイント
鼻の欠損を伴わない機能障害(嗅覚脱失・嗅覚減退)は本人の自覚症状によるところが多いことから、事故当初からそのような症状がある場合は主治医に訴えておき、最終的に後遺障害診断書に記載していただく必要があります。
なお、頭部外傷による嗅覚の脱失・減退は高次脳機能障害の代表的な症状です。そのような症状がないか確認が必要です。
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※ 後遺障害1級 遷延性意識障害の事案
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